駿河湾を見渡す絶景と、ハンティング・ワールド 「バチューサーパス」モンタナコスメティックバッグ

駿河湾と富士を望む、西伊豆スカイライン

西伊豆スカイラインは伊豆半島の真ん中の尾根を縦に走る道。富士山が見える達磨山付近の急カーブから戸田や土肥の駿河湾が見渡せる絶景が続き、標高800mの高原からはここでしか出会えない風景が広がっている。賑やかな東伊豆に比べると、落ち着いた雰囲気が魅力の西伊豆エリア。大規模な観光地がなく交通量も少ないので、美しいワインディングの中を颯爽と駆け巡ることができる貴重なドライビングルートだ。

走りのDNAをアグレッシブに表現したAudi TTS Coupé。本質を追求した無駄のないデザインと卓越した走行性でスポーツカーにかつてない革新をもたらしたTTの歴史を締め括る集大成となるモデル。ブラックレザーで仕上げられた室内には、シルバーステッチを施した洗練のスタイリングで、コンパクトなボディと軽快なフォルムからは、カジュアルな表情の中にも知性が感じられる。

山深く、緑豊かな静寂のルートには野生の鹿が出てくることもあり、多種多様な動植物が生息する手つかずの自然を肌で感じる。自然との共生をテーマに掲げるハンティング・ワールド。創設者ボブ・リーのアフリカへの想いと自然保護にかける情熱から生まれたブランドの哲学は全てのプロダクトの根底に貫かれている。

今回の旅に携えたゾウのロゴが描かれたキャンバス生地のバッグは、売上の一部が野生動物の保全活動に役立てられるチャリティーアイテム。ブランドのシンボルマークであるゾウの中で、世界最小といわれるボルネオゾウが生息する東南アジア・ボルネオ島は、かつて“生命の宝庫”と呼ばれる楽園だった。

しかし昨今では環境破壊が著しく、多くの動物たちが危機に瀕している。そこで、ハンティング・ワールドはまずボルネオから命をつなごうと、野生生物保護区を分断する土地を買い戻し、島の多種多様な生物と共生する社会を目指す活動をサポートしている。

一度失われてしまった自然を元に戻すのは難しいことだ。朝靄の中、海と伊豆半島の景色が東南アジアのボルネオ島のそれと重なって、尊い自然とともに暮らすことの有り難みを実感した。

伊豆スカイラインを海沿いに進み、さらに国道17号の緑多い細道を海の際まで進むと駿河湾を望む高台に箱型のモダンな建物が見えてくる。

ここが、自然エネルギーを活用した1日1組だけを迎えるヴィラ【WEAZER 西伊豆】だ。

水や電気を自給。100%自然エネルギーで暮らす宿

大自然に囲まれたロケーション。海側の開口を大きくとった開放感のある部屋、周囲の山々に囲まれたテラスには露天風呂とデイベッド。テラス全体には水盤があり、部屋から外を眺めると、まるで建物ごと海に浮かんでいるかのような不思議な感覚になる。

【WEAZER 西伊豆】は電気や水道などの既存のインフラから独立し、電力や水を自給しているオフグリッド型の宿。施設の客室内は電気や水道、ガスに接続しておらず、電気は太陽光発電、水は雨水を濾過・滅菌することで賄っていて、完全に自然エネルギーのみで暮らせる。さらに、特殊な浄化装置によって汚水排水が発生しないので、施設周辺の環境を傷めることもない。まさに、サステナビリティを極めた宿だ。

天気の良い夕方には駿河湾に沈む夕日、夜は満天の星空、朝には陽の光で輝く海。息をのむような美しい景色は、電気や水道の設備という一切の制約から解き放たれた建物だからこそ、実現できたもの。

エントランスにはWEAZER NISHIIZUのロゴがさりげなく入っているだけ。ラベンダーなどの植栽が優しげな印象
「バチューサーバス」の深いグリーンが、モダンな空間に似合う

オフグリッドシステムWEAZERを開発するきっかけとなったのは、運営会社であるARTHの高野由之代表がアフリカのウガンダを訪れたことだった。毎日のように頻発する停電、蛇口をひねると汚い水が出ること、建設工事の大変さなどを目の当たりにして、インフラに頼らずに暮らせる建築が必要と感じたのだという。地平線を見渡せる荒野、山間の美しい湖畔等、南の無人島、世界には息をのむような美しい場所があるが、電気・ガス・水道などの設備が整備されていないと滞在はできない。

「世界中どこにでも置くだけで住める、しかも周囲の自然に害をもたらさずにできたら」という想いのもとで開発されたのがWEAZERのシステムだ。自然環境を破壊することなく、そこに存在する資源を活かして世界中のさまざまな絶景を満喫できる施設づくりの構想はすでに具体化段階にある。まずは安全な水の供給が課題になっているアフリカのウガンダや、太平洋諸国で自給型宿泊施設の建設計画を進めているそうだ。

部屋からは大きな窓から見える駿河湾の絶景が広がる
建物脇には、テスラ製の大型蓄電器。太陽光発電で余った電力はテスラ製の大型蓄電池に貯める。悪天候が続き、太陽光発電が難しい日には、この大型蓄電池に貯めた電気を使う仕組み
洗面所、浴室などに使われる水も全て雨水を濾過・浄化したもの
大海原を眺めながらの露天風呂
近隣で取れる希少な塩“井田塩”を作る時に出たにがりを再利用した入浴剤

「ハンティング・ワールド」創設者ボブ・リーの信念は、「未知なる世界を探検し、 自然の雄大さや尊さに触れ、学び、発見することが自然と野生動物を守り、次の世代に託せる社会を築くことができる」というもの。アフリカの地に魅了され、その冒険からすべてが始まったハンティング・ワールドのストーリーと、同じくアフリカでの体験がきっかけとなったWEAZERの根底に流れる哲学は同じ。

未知なる世界を探検し、自然と共生しながらカーボンゼロリゾートの可能性を世界で追求する【WEAZER 西伊豆】の姿が、自然を愛するボブ・リーの生き様と共鳴しているようだ。

「ハンティング・ワールド」のボルネオチャリティープロジェクトのトートバッグ
WEAZER西伊豆を上空から。照明や空調設備に使う電力は屋根に設置した太陽光発電システムで賄っている。必要となる電気の量を、20年分の天候データなどから割り出し、そこから逆算で太陽光発電パネルの枚数や、蓄電池の数を決めている。

伊豆の旬をクリエイティブなイタリアンで

夕日を堪能した後、ディナーは【WEAZER 西伊豆】系列のオーベルジュ【LOQUAT西伊豆】へ。西伊豆の土肥にある歴史的な古民家を改装した【LOQUAT西伊豆】は、果樹園がある730坪の敷地に、イタリアンレストランとジェラテリア、ベーカリー、エステサロン、宿泊施設などがある。

江⼾時代から⼟肥の名主として代々続いた⼤地主の鈴木家は天城の⽊炭を海路江⼾へ搬送する仕事を通じ、⼟肥のために多⼤な貢献をした。お屋敷は300年の歴史があり、母屋も築100年以上のもの。

母屋の入り口にある【SANTi】は、地元の素材を使ったジェラートと天然酵母パンの店
旬のフルーツなどを使ったジェラート。宿泊客は滞在中フリーフロー(食べ放題)でいただける
【SANTi】のパンは早い時間に売り切れてしまうほどの人気
天然酵母のパンはカンパーニュやバゲットなどハード系を中心に30種類ほど。クロワッサンやパンオショコラが人気だ

施設内のレストラン【タケルクインディチ LOQUAT 西伊豆】は住宅部分を改装したモダン和風の空間で、地産地消にこだわったイタリアンのフルコースが堪能できる店。シェフは「アロマフレスカ」などで経験を積んだ大関淳士氏。料理の決め手は火加減と塩加減。じっくりと何回かに分けて火を通し、手作りの天然塩をアクセントに甘みと旨味を引き出した丁寧な料理に、派手な演出はない。地元の食材を活かしながら、既存のイタリアンに囚われないイノベイティブで品のある品々は、シェフの実直な人柄を感じさせる。

シェフの大関淳士氏

西伊豆の新鮮な魚介や元々火山地帯であった豊かな土壌で育った伊豆野菜などをふんだんに使用したメニュー。

その日仕入れた食材による日替わり全8品のディナーコース。メニューは主役となる食材の名前のみが書かれていて、想像力を掻き立てられる
駿河湾で採れたイワシのフリット。中に燻製チーズを入れて細いパスタを巻いて揚げ、ジューシーでサクサクした食感。ミモレットチーズ、伊豆の柑橘の皮のパウダーが香りのアクセントに
旬のダルマイカのロースト。高温で熱したフライパンに瞬間で入れたイカはミディアムレアで柔らかいキュリと青トマトのソース
しらすのパスタはアーリオオーリオ仕立てで。上から本場サルディニア島のボッタルガ(カラスミ)がふりかけられている
太い梁、高い天井で古民家らしい風情ある和モダンな空間。ゆったりとした席で食事ができる
修善寺の鮎のリゾット。伊豆野菜と焼いた後に骨を抜いた鮎がリゾットの中に入っている
富士の麓で放牧されて育った岡村牛のステーキ。赤身と脂肪分のバランスが取れた柔らかい肉質が特徴。にんにく味噌やスパイスとともに、付け合わせにはズッキーニと茹でた落花生

【LOQUAT西伊豆】ディナーへの送迎はEVカーの送迎サービスがあるので、ワインも心おきなく。伊豆の自然の恵をふんだんに取り入れ、素材を大切にした美しい料理に、身も心も満たされる時間だ。

目の前に広がる葡萄畑。伊豆唯一のワイナリー

翌日は、伊豆スカイラインを山側に走って中伊豆方面へ。山々に囲まれ、原生林も見られる緑深い道を進む。長く細い坂道を上った先には、突如開けた別世界が待っていた。

目の前には見事に整備された10ヘクタールもの美しいぶどう畑が広がり、その先には富士山。突然異国に来たような錯覚になるここは、ワイナリーを中心とした施設【中伊豆ワイナリーヒルズ】だ。伊豆出身のワイン愛好家の創業者が、生まれ育った故郷でぶどうを育ててワインを作りたいという情熱から生まれたワイナリー。敷地内には、レストラン、ワイン蔵、ワイン用ぶどう畑、ワインショップ、ワイン試飲コーナー、結婚式場、乗馬ができる牧場、今年オープンしたグランピング施設などがあってさまざまな体験を楽しめる。施設の中心にある洋館は、カリフォルニアのナパバレーをイメージした建物だ。

グランピング施設「中伊豆EAST WINDS VILLAGE」

建物の地下には、貴重なワインコレクションを見学できるセラーがあり、「オーパス・ワン」の全ワインコレクションや1987年のオークションで約1,000万円という高値で落札された約150年前の大変貴重なヴィンテージワインも奥に鎮座している。

しかしなんと言っても一番の見どころは、どこまでも続くぶどう畑だ。赤ワイン、メルロー、ヤマソービニオン、白ワイン用のシャルドネ、信濃リースニングなどを栽培している。旅した時期は、丁度プレミアムワイン用のメルローの収穫時期。沢山のワインぶどうが木に実り、それを丁寧に剪定しながら一房一房手積みする農場の方々の姿が見られた。夜が明ける前から、一粒一粒の状態を目で確かめながらの仕事。1本の木から、約1本のワイン分のぶどうが作られるという。それぞれの品種ごとに畑があり、ゆったりと、綺麗に整列している。

ワイナリー(畑)のスタートからは30年。伊豆は、ワイン作りには適さない気候だが、難しい状況の中で、品種改良、栽培や醸造の研究といった絶え間ない努力を続けることで伊豆唯一のワイナリーとして伊豆生まれのワイン作りに徹している。ぶどう畑の奥には富士山が見え、ぶどう畑と富士山が織りなす景色は、ここでしか見られない貴重なものだ。

ぶどう畑の隣には、乗馬ができる牧場【ワイナリーヒルズランチ】がある。ウエスタンの世界観が広がる牧場では、レベルに合わせたレッスンや乗馬体験ができて、初心者でも手ぶらで楽しめる。ワイナリーの散策コースは、素晴らしい景色の中での貴重な思い出になることだろう。牧場にいる馬は、アメリカンクオーターフォースという穏やかで乗馬に適した品種。従順な性格で、よく調教されたウエスタン馬はとても乗りやすいそうだ。

伊豆にはまだまだ知られざる地がある。ため息が出るほど美しい、手つかずの自然に溢れたこの地。都会から離れて地球の大きな懐に身を委ねる旅は、心と体のエネルギーを満たしてくれた。

ハンティング・ワールド

掲載商品の詳細はこちらからご覧ください

https://huntingworld.com/

WEAZER 西伊豆

静岡県沼津市戸田2592−1
Tel.0558-79-3172

https://www.chillnn.com/1836d2246923a9

 

LOQUAT 西伊豆

静岡県伊豆市土肥365
Tel.0558-79-3170
月1回不定休

■宿泊
チェックイン15:00~18:00
チェックアウト11:00
レストラン
11:30~15:00(14:00LO)
18:00~22:00(20:30LO)
■ショップ(サンティ)10:00~16:00

https://loquat-nishiizu.jp/

 

中伊豆ワイナリーヒルズ / 中伊豆ワイナリーシャトーT.S

静岡県伊豆市下白岩1433-27

10:30~17:00
P60台

https://nakaizuwinery.com/

 

Audi TTS Coupé

ボディサイズ | 全長 4200 × 全幅 1830 × 全高 1370 mm
ホイールベース |2505 mm
車両重量 | 1450 kg
エンジン |直列4気筒DOHC
エンジン排気量 | 1984 cc
変速機 | 7速 Sトロニックトランスミッション
最高出力 | 235 kW(320 ps) / 5600 – 6500 rpm
最大トルク | 400 N・m(40.8 kgm) / 2000 – 5600 rpm

伊豆
TODAY
H:21 L:16
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    L:15
  • WED
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