日本にも行ったことのない場所が、まだまだある
「うわぁ、こんな場所があるんだ……。日本じゃないみたいですね」
期間限定で生産される、クラウン(クロスオーバー)RS“LANDSCAPE”のステアリングホイールを操りながら、俳優の駿河太郎さんは感嘆の声をあげた。場所は、福島県・磐梯吾妻スカイラインの中間地点に位置する浄土平。
赤茶色の火山礫がむき出しになった荒涼としたワインディングロードを、このクルマは軽やかなフットワークで駆け抜ける。
一切経山の噴火によって生まれた火山荒野は、日本のジオパークに認定されている。つまり地球の成り立ちや仕組みを理解する、地球科学的な意義があるほど個性的な地形だ。このクルマのフロントウィンドウには、まるで別の惑星に来たかのような景色が次々と現れる。
「僕はスノーボードとサーフィンをやるので、冬はスノボのために裏磐梯によく来るんです。でも、夏と冬では景色がまるで違いますね。東京から3時間とか4時間のドライブでも、見たことのない景色に出会えるということがわかって、気分がアガっています」
磐梯山一帯は、信仰の山として栄え、山伏修験で使われた道も多い。厳しい修行の合間に見た景色が極楽浄土のようだったことから、このエリアは浄土平と名付けられたとされる。
駐車場に“LANDSCAPE”を停めた駿河さんは、この特別な仕様のディティールを入念にチェックする。
「僕はアウトドアが好きなので、このクルマのタフな設えはワクワクしますね。あえてザラッとしたテクスチャーにした黒いオーバーフェンダーとか、そこにビスを打ち込んでいるヘビーデューティな感じとか、格好いいです。あれっ!? オールテレインタイヤを履いているじゃないですか。僕が子どもの頃は、オールテレインを履くクラウンなんて想像もできませんでした(笑)。僕も配信ドラマに出演するようになりましたし、時代はどんどん新しくなっていくんですね」
標準仕様よりも、最低地上高が約25mmアップしていることを伝えると、駿河さんは「そこが大事なんですよ」と大きくうなずいた。
「雪道の轍とか海のそばの凸凹道だと、安心して行けるかどうかを決めるのは車高の高さより、最低地上高なんです。そこをわかってくれているのは、アウトドアでクルマを使う者としてはうれしいです」
駿河さんは、「せっかくここまで来たんだから登りましょうよ」と、先頭に立って吾妻小富士を登り始めた。約10分後、山頂からの絶景を眺め、写真に収めながら、「日本にも行ったことのない場所が、まだまだたくさんあるんですね」とつぶやいた。
*システムキャリア・ベースラックに装着するルーフデッキやアタッチメントなどは、種類によっては装着できません。また販売店でルーフデッキやアタッチメントなどは取り扱っていません。
街で暮らし、海山で遊ぶ人間にうってつけ
磐梯吾妻スカイラインを下りながら、駿河さんは「めっちゃ静かだし、乗り心地も抜群にいいですね」と感心した様子を見せる。
クラウン(クロスオーバー)RS“LANDSCAPE”は2.4ℓガソリンターボエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッド車。特に下り坂では、頻繁にエンジンが休止してEV走行になる。
「あっ、ホントだ! インパネに“EV”って表示されていますね。でも、EVとエンジンの切り替えは滑らかで、注意してインパネを見ていないと気づきませんね」
駿河さんの言う通り、エンジンとモーターの役割分担はシームレスに行われるから、ドライバーはもちろん、乗員も2つの原動機がコラボレーションしていることには気づかない。
「この静かさと乗り心地のよさはうれしいですよ。僕はクルマで移動中にセリフを覚えたり、発声の練習をすることが多いんです。運転しながら、たいてい、いつもブツブツ言ってます(笑)。これくらい快適だと、しっかりセリフを覚えられそうです。最低地上高が高くてオールテレインタイヤを履くクラウンは意外でしたけれど、この上質さは思い描いていたクラウンそのものですね」
ドライビングを堪能しながら到着した次の目的地は、曽原湖畔のキャンプ場。クルマから降りると、エメラルドグリーンの湖面に裏磐梯の爽やかな風が吹き抜ける。
テントを設営し、大好きだというコーヒーの準備をしながら、駿河さんはもう一度、“LANDSCAPE”のデザインを確認した。
「僕はこのツートーンの色、すごく好きですね。まずこのカーキ色のくすみ具合が絶妙で、自然になじみます。逆に都会だと、ブラックがスタイリッシュに全体を引き締めるでしょう。都市に暮らしながら、いろんなものを積んでアウトドアへ遊びに行く僕みたいな人間に、ぴったりの組み合わせだと思います」
未知の景色に出会うと、気分が高揚する
湯気を立てるコーヒーカップを大事そうに両手で包みながら、駿河さんはアウトドア用のチェアに腰掛ける。俳優として多忙なのに、なぜわざわざ時間を割いて海や山へ行くのかを尋ねると、湖を見ながらこう答えた。
「海に入ると、波には絶対勝てないな、ということが肌でわかります。雪山も同じで、自然の懐に入ると人間はちっぽけな存在だということが実感できます。もちろんリフレッシュされるという面もあるけれど、サーフィンやスノボをやっていると、人間として謙虚になりますね。自然の偉大さを知ると、日常でも偉そうな振る舞いをしなくなる。だから時間ができると、海や山へ行くのだと思います」
もし次にこのクルマでアウトドアへ行くとしたらどこがいいか、という質問には、「熱海をベースに、南伊豆の下田あたりに行くのがいいかな」と答えた。
「僕はサーフィンのポイントを一箇所に決めるのではなく、湘南や房総や茨城など、いろいろな場所に行きます。熱海を選んだのは、都会と自然が重なっている街だから。このクルマのキャラクターに合っていると思いました。モダンなリゾートホテルやグランピング施設にステイしながら、南伊豆で本格的にサーフィンをする。そんな旅をしてみたいですね」
最近はファッションブランドも展開している駿河さんに、このクルマに似合うコーディネイトを考えてもらう。
「サーフィンに行くときでも、僕はあまりサーファーっぽい格好をしないんですよ。たとえばショーツにTシャツではなくて、今日みたいにきれいめのカジュアルとか、ジャケットを羽織ったりします。このクルマも、いかにもサーファーというより、ジャケットで海に行くようなスタイルが似合いそうです。あまりカチッとしすぎないように、素足にローファーでちょっと抜け感を出すといいかな」
旅、ドライブ、デザイン、アウトドアのアクティビティ、そしてファッション。クラウン(クロスオーバー)RS“LANDSCAPE”は、さまざまな切り口で話が弾むモデルだった。この日のショートトリップを、駿河さんはこんな言葉でまとめた。
「もっと旅をしたいと思いましたね。海や山に入ると謙虚になると言いましたが、見たことのない景色にふれると気分が高揚するし、感性が刺激されます。いろいろな場所に行って自然の中に飛び込むことは、人生を豊かにしてくれる。そんなことを実感しました」
速いクルマやヘビーデューティなクルマ、ラグジュアリーなクルマやなど、自動車にはさまざまなキャラクターがある。けれどもこのクラウンのように、人生を豊かにしてくれるクルマというのは、意外と少ないのではないだろうか。
駿河太郎
1978年、兵庫県に生まれる。2003年にミュージシャンとしてメジャーデビュー。バンド活動を経て、30歳になった2008年より俳優業に専念する。NHK 連続テレビ小説『カーネーション』や、テレビドラマ『日曜劇場・半沢直樹』など、話題作への出演が続き、俳優としての地位を確立した。2024年には映画『十一人の賊軍』が公開されるなど今後もさらなる活躍が期待される。
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