日本で独自の進化を遂げた「マレンコ」

ふんわり優しい見た目に反して、ぎゅっと詰まった弾力のある感触。包み込まれるような安心感のある座り心地。ソファのデザインは、イタリア人デザイナーのマリオ・マレンコが同僚と話しながら一瞬で描いたスケッチから生まれたもの。イタリアで生まれた「マレンコ」だが、そこには日本製ならではのこだわりが融合されている。イタリアブランドなのに日本製? それは’60年代に単身イタリアに渡り、家具職人として修行を積んだ一人の男のストーリー抜きには語れない。

マリオ・マレンコが一瞬で描いたというスケッチ。クッション同士を繋ぐジョイントの構造や、素材についてのメモも。
デザイナーのマリオ・マレンコ。彼は本職の傍ら俳優やTVタレントとしても活躍していた。
一番人気のカバーリングは、ロゴスタンプ入りのリネンカバー。写真の組み合わせのツーシーター(W178×D97×H66×SH39㎝)

アルフレックスジャパンの創業者、保科正は60年代当時、アイビールックで一斉を風靡したVAN Jacketでグラフィックデザイナーとして活躍。撮影などで海外の生活に触れるうち、いつしかイタリアへの憧れを募らせた。1967年、会社を辞めた彼は何のあてもないままイタリアへ。そこでアルフレックスの家具と出会い、ゼロから家具作りを学ぶ。2年半の修行を終え、’69年に日本でオリジナル家具の製造権と販売権を得て帰国、アルフレックスジャパンを立ち上げた。

1970年代当時の広告画像。アルフレックス・ジャパンが開発したカバーリング仕様は、その後イタリアにも逆輸入される。

その後すぐにイタリアで誕生した「マレンコ」は、日本で独自の工夫が加えられている。コンパクトな日本の住宅に合わせ、シートを個別に搬入し連結できるジョイントシステム、堅牢なモールドウレタンを柔らかなウレタンが包む二重構造。さらに、着脱可能なカバーリングを採用。手軽にクリーニングやイメージチェンジができるソファのカバーリングという画期的なアイディアは、イタリアでも評価され、その後逆輸入されている。

マレンコのカバーリングで人気のロゴ入りの麻カバー。もともとはカバー下のソファ本体に張られていたヌード地の仕様だったが、その質感がいいとそのままで使う人が続出。後に正式なカバーとして製品化された。

シンプルで飽きのこないデザインは、モダンなインテリアはもちろん、和の空間にもマッチする。耐久性は10年保証されており、世代を超えて受け継ぎながら大切につかっていきたくなるソファ。今でも10年前、20年前に購入したソファのカバー交換やメンテナンスの依頼が多いということが、その事実を証明している。どんな空間にも馴染み、使う人に寄り添う「マレンコ」。今年はマレンコ50周年特設サイトで、10組のオーナーたちのストーリーを集めた「my marenco」の公開や、麻カバーのスタンプを好きな言葉にアレンジできる『my stamp marenco』が期間限定販売されている。

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