サウナが好きすぎて自社ビルの最上階に本格的なフィンランドサウナ施設を造ってしまった森實敏彦さん(株式会社タマディック代表取締役社長)がおすすめする「デスティネーション・サウナ」。わざわざ出かける価値のあるサウナ6軒のうち、後編です。

先日、人気のマンガ『サ道』第6巻(講談社刊)にも登場した森實さん。
「サ道」開祖と言われるタナカカツキ氏によるマンガ『サ道』は『モーニング』誌にて好評連載中。

森實敏彦 TOSHIHIKO MORIZANE

株式会社タマディック代表取締役社長。慶應義塾大学卒業後、外資系IT系企業を経て2000年自動車、航空・宇宙、FA・ロボティクス分野を中心に設計・開発業務を請け負う総合エンジニアリング企業であるタマディック入社、02年から現職。

【森實敏彦さんおすすめのデスティネーション・サウナ】(順不同)

The HIVE(富山県)

「ザ ハイブ」の冷水浴・外気浴を楽しめるテラス。半地下のように下がった視点から、 立山連峰の美しい山並みが見える。

「立山連峰のふもとにあるハーブ農園リゾート『ヘルジアンウッド』内に、今年6月開業したばかりの一棟貸しのサウナホテル。横に長い六角形の建造物の半分は土中に埋まっているのも、ユニーク。井戸水をくみ上げているという広い水風呂で冷水浴や外気浴しながら望む立山連峰が本当に雄大で……すばらしいんです」

温まった身体を外の芝生の上でゴロンと横たえ、空を見上げるのも心地よい。

「サウナはストーブを囲むように座る90℃以上の高温サウナ『IRORI』と、80℃の寝そべりサウナ『ENGAWA』という2部屋が用意されています。『ヘルジアンウッド』のハーブを使用したハーブ水のロウリュも最高です」

The HIVE

住所/富山県中新川郡立山町日中上野57−1

電話/070-8813-6905(9:00-20:00)

https://the-hive.jp/

*デイユースは通常、12:00-14:30の1組限定で利用可能。

*宿泊予約がない日程のみ、7:00-9:30/12:00-14:30/16:00-18:30/19:30-22:00の4枠、各回1組限定でデイユースが可能。

Thermal Climb Studio Fuji(静岡県)

個別での貸し切り利用もOKのベンベルグサウナ。

「『サウナのテーマパーク』を標榜している『Thermal Climb Studio Fuji』。以前は『サウナクラブ37』という名前でしたので、そちらでご記憶の方もいるかもしれません。お風呂のソムリエとして活躍している松永武さんがプロデュースしている会員制のサウナです」

日本初のクールアウフグースが楽しめるスチームサウナ。

「施設の中はサウナや水風呂が楽しめる『mizu』、ラウンジでの休憩や外気浴が楽しめる『kaze』、自然の中でサウナ、水風呂、外気浴が楽しめる『mori』という3つのエリアに分かれています。特筆すべきは、『mizu』エリアのマウンテンサウナ。ここは富士山をモチーフにしている高低差のあるサウナなんですが、IOTを導入することで日本最大級の高低差による熱と光、そして音や映像による演出とともに50~100℃の“サーマルクライム”を楽しめるというもの」

山小屋をイメージしたケロサウナのサウナ室。

「『mori』のケロサウナも、サウナ発祥の国として知られるフィンランドにあるサンタクロースの街(ロヴァニエミ)から取り寄せたケロ材を使用。ケロの樹はゆっくりと生長していくことでも知られており、蓄熱性が高いんです。まるでフィンランドにいるかのような独特の雰囲気を楽しめます」

Thermal Climb Studio Fuji

住所/静岡県裾野市須山2255番地3644

電話/080-6330-1447

https://www.sauna-club.jp/

*会員制のためビジター会員登録(無料)が必要

*東京ICからクルマで約100分。静岡市内から約60分。

ホテルマウント富士(静岡)

富士山を間近に望める「ホテルマウント富士」の外気浴スペース。

「富士山と山中湖を一望できる『ホテルマウント富士』で日帰り入浴できる『満天星の湯』にも本格的なサウナがあるんです。ここのおすすめポイントはふたつで、まずは富士山を眺めながらととのう『富士山絶景外気浴』のスペース」

サウナでは30分に1回自動ロウリュが行われる。

「さらには富士山天然水をかけ流しで使っている冷水浴。キリリと冷たいのはもちろんなんですが、肌がしっとりととのうような気もします」

ホテルマウント富士

住所/山梨県南都留郡山中湖村山中1360-83

電話/ 0555-62-2111

利用時間/宿泊者6:00~11:00/ 14:00~24:00、日帰り入浴14:00~18:00

https://www.mtfuji-hotel.com/

The Sauna(長野県)

現在4棟ある「The Sauna」の1号棟「 ユクシ -Yksi-」。

「サウナビルダーの野田クラクションべべーさんが、フィンランドで体験したアウトドアサウナを日本でもっと広めたいという想いから2018年に長野県信濃町に移住。クラウドファンディングで支援を集め、DIYで最初のサウナ『ユクシ』を立ち上げたところから始まった、手作り感あふれるサウナです」

うず高く積まれたサウナストーンと手作りのベンチ。シンプルで素朴なサウナ室。

「ログハウスのサウナ室内には炎がゆらぐ薄暗い空間と、国産の無煙薪ストーブ。自家製アロマ水を使ったロウリュもいい感じです。サウナから出たら黒姫山の伏流を引き込んだ水風呂へ入るんですが、日中なら100m先にある野尻湖に飛び込むことも可能。そして森林の中での外気浴……季節や天候によって日々変わる興趣豊かなサウナです」

夏は緑、冬は雪を眺めながらの水風呂。四季折々の景色が美しい。
夏は野尻湖まで走ってドブン! ああ、サイコー!

The Sauna

住所/長野県上水内郡信濃町野尻379-2

電話/026-258-2978

定休/月曜・火曜

*サウナの予約はコチラ(https://www.chillnn.com/17baa91924516f/plan/17fa58a9dba2d0)から。

*貸し切り・一般入浴ともに、2時間または3時間の完全予約・入れ替え制。

サウナ発達(福島県)

座面・壁面すべてが土でできている為、蓄熱効果と輻射熱による岩盤浴とサウナのW効果を得られる。

「まず写真を見ていただければわかると思うんですが、なんというか……諸星大二郎(漫画家。代表作に『妖怪ハンター』など)の世界を思わせる少しダークな世界観が面白いですよね」

貸し切りのため音楽も自由にセレクト可能。

「その風変りな内装やデザインに圧倒されますが、それだけではなく、サウナも本格的。

アースバック工法と呼ばれる土の建築を駆使して洞窟を作り、現代のサウナストーブのパワーで古代のお風呂をそのままに進化・発達させたかのような、ユニークなサウナです」

劇画が所せましと貼られたトイレ。思わず読んでしまいそうだ……。

サウナ発達

住所/福島県南相馬市原町区本町3-21

電話/0244₋26₋5160

営業時間/9:00~21:00

*一棟貸し切り制で平日5時間1万8000円~。

番外編

L’évo(富山県)

「ここはデスティネーション・サウナというよりデスティネーション・レストランですので番外編として。谷口英司シェフによる『L’évo』です。2021年に富山県のさらに山奥に移転し、3室のホテルとしてオープンしたことはご存知の方も多いでしょう」

サウナを使用できるのは宿泊者のみ。

「富山の食材をふんだんに使用するローカル・キュイジーヌで知られている『L’évo』ですが、ここにサウナがあるとはまだあまり知られていないのでは? 本場フィンランド式の薪焚きストーブによるサウナ棟は、1組ごとの予約制でゆっくり使えます。川のせせらぎが聞こえる外気浴テラスを併設しているから、冬場には降り積もった雪にダイブもできるでしょう」

山間部にある『L’évo』。冬季は積雪に注意したい。

L’évo

住所/富山県南砺市利賀村大勘場田島100

電話/0763-68-2115

https://levo.toyama.jp/

*山間部につき、天候や道路工事等で通行止めになる可能性もあり。

達人が導く「サ旅」デスティネーション・サウナ6選
【前編】

地方へわざわざ食べにいくデスティネーション・レストランがあるならば、デスティネーション・サウナだってあります。サウナ―の達人が全国を旅し、見つけた「サ旅」6選。前半はまず関西のサウナから。

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