SOKI ATAMI
熱海の湯治文化をモダンに解釈し、自然とともに温泉を満喫できるホテル「SOKI ATAMI」は、熱海を一望できる高台にある。「SOKI」は「素器(素の器)」を意味し、「あるがままの自分を取り戻す、無為自然に過ごす宿」が宿のコンセプトだ。
昔使われていた道具や近隣の自然素材がアートとして飾られている館内は、アートギャラリーのよう。それもそのはず、東京の浅草橋にある知る人ぞ知る古道具店「白日」がコーディネートしたとのこと。格子戸が並ぶ廊下の天井は配管がむき出しで、そのコントラストさえも美しい。
無垢材の木目調が美しい和モダンの部屋は、タイプによって海側と山側の景色を望む心地よい空間が特徴。自然素材のオリジナル館内着は、柔らかく着心地の良い素材でリラックスして時間を過ごすのにぴったりだ。保湿・保温効果、美肌効果も期待できる温泉がすべての部屋に備えられているので、熱海の景色を眺めながら好きな時にゆっくりと浸かって心身を癒したい。
気軽に散歩もできる里庭では、さまざまなハーブや果実、季節の野菜が育てられ、館内のダイニングや茶寮で使われている。里庭に面し、天井が高く開放感があるダイニングでのディナーは、オープンキッチンの焼き場の炭火でじっくりと炙る「原始焼き」が特徴だ。この焼き方は、海と山の新鮮な旬の食材の旨味が凝縮されて、味覚や嗅覚はもちろん、視覚や食感を通じて五感が刺激される料理に仕上がる。料理長のオススメは季節を感じさせる「SOKI盛り合わせ」と「鰻の唐揚げ」。炭火が映える暖かな照明の中での夕食は、心と体が喜ぶ感覚とともに堪能してほしい。
同じダイニングでの朝食は、里庭の緑が眩しいほどの明るい自然光の中、東洋の自然哲学「五行説」を取り入れた御膳をいただける。小鉢や薬膳カレー、スイーツはブッフェ形式で好きなものが選べるもの嬉しい。つい食べすぎてしまうが、たまには自分を甘やかしてもよいのでは?
滞在中に何度も足を運びたくなるのが、熱海の街と相模湾を一望できる最上階の茶寮。年に何度か開催される熱海の花火大会に合わせての宿泊予約が人気というのも納得だ。チェックイン後から18時までは、和漢を取り入れた季節の養生茶や里庭で採れた果実を用いた果実酒、薬草酒やクラフトジンが揃う。夜の時間と午前中は、ほうじ茶や自家製のドライフルーツを使ったフルーツティーなど、こだわりのドリンクが自由に楽しめるので、自分の好きなタイミングとペースで活用したい。 「SOKI ATAMI」の新しい湯治スタイルで、ゆっくりと日々の疲れを癒し「あるがままの自分を取り戻す」滞在はいかがだろうか。