サマードライブというお題を踏まえて、都市部から近郊のリゾート地へ至るルートを想像しながら選曲。ハイエイタス・カイヨーテの新曲から徐々にテンポを上げ、中盤のジョーダン・ラカイで一息。以降は、軽快だが体温が上昇し過ぎないイメージでまとめた。ひと口に「ジャズ」と言っても、今やその枝葉はR&B、ヒップホップ、インディ・ロック、アメリカーナなどの影響を取り込んで様々な方向へと伸び続けている。当たり前な「サムシング・ジャジー」の枠内にはとても収まらない、現在進行形ジャズ(及びその周辺アーティスト)の多様性と柔軟さも、ここから感じ取れるはず。
荒野政寿
1972年東京生まれ。音楽誌『クロスビート』監修の書籍&ムック、『Jazz The New Chapter』『AOR AGE 』などムックの編集を担当。ハービー・ハンコック、プリザヴェーション・ホール・ジャズ・バンドなどライナーノート執筆も多数。