悠久の町佐原を未来へつなぐ"

香取神宮の美

杉の高い木立から木漏れ陽が注ぐ参道を進み、朱塗りの楼門が現れたとき、その荘厳な姿に自ずと頭を垂れたくなる。檜皮葺(ひわだぶき)の屋根に黒漆塗りの姿が勇壮な本殿は徳川綱吉が建立。古くから国家鎮護の神として奉られ、明治以前には伊勢・鹿島と並んで「神宮」の称号を以て祀られてきた香取神宮は、現在は勝運・開運・災難除けの神として信奉されている。苑内の楓、桜が見せる折々の姿を楽しむことはもちろん、国内有数のパワースポットとしても知られているこの地で、まずはドライブの無事と、実り多き旅を祈願しよう。

緑豊かな神域は「香取の森」と呼ばれ、千葉県天然記念物に指定。三又に分かれた「三本杉」「要石」はとくに霊力が強いとされるパワースポットだ。

水郷佐原と伊能忠敬

小野川を中心に水運が発達した佐原の街にあって、「ちゅうけいさん」といまも親しまれている伊能忠敬(1745-1818)は、日本で初めて実測により日本地図を作った人、とは誰でも知るところだ。では、その「ちゅうけいさん」はここ佐原で村名主を務め、現代風にいうならばリタイア後の55歳で測量の旅へ出た、とはご存知だったろうか。以後71歳まで、北海道から九州を巡る計10回の旅(もちろんだがすべて徒歩だ!)へ出た彼のバイタリティに敬意を表して、我々「新しいニッポンのロードマップ」もここを起点としたい。

小野川の川面を渡る風が柳の新芽をそっと揺らした。かつて「江戸まさり」と言われたほど栄えた水郷佐原の街並みはいまも健在。
水郷佐原の中心部は徒歩で30分あればぐるりと回れる。静かな街並みを堪能したいなら、朝の散策がおすすめだ。
利根川水系である小野川にはかつて江戸向けの船荷を積んだ船が幾艘も浮かび、船づたいに対岸へ渡れるほどだったという。
伊能忠敬は17歳から50歳までこの家に暮らし、主な家業である醸造のほか、村の名主や村方後見として活躍していた。
農業用水をジャージャーと流していたことから「ジャージャー橋」の愛称で親しまれている樋橋。現在も30分に1回“ジャージャー”している。
かつてこの小野川から利根川経由で多くの米、薪、醤油や酒などが運ばれ「お江戸みたけりゃ、佐原へござれ」と唄われたほどの隆盛を誇った。
笹の葉に似ているからサッパ舟と呼ばれるボートで佐原の街をめぐる観光コースは30分1300円~、伊能忠敬旧宅前より発着。
1996年に関東地方で初めて重要伝統的建造物群保存地区に指定された佐原には、明治期の建築物も多く残されている。

NIPPONIA 悠久の街に暮らすサステイナブル

佐原の商家町を歩いていると、あちらこちらで真っ白なのれんがはためくことに気づく。これが「佐原商家町ホテル NIPPONIA」のサイン。「まだ見ぬ時と出会う場所」をコンセプトに、VMG HOTELS & UNIQUE VENUES が運営する同ブランドは、日本各地に点在する古民家を客室や飲食店にリノベーションし、その町の魅力を生き生きと伝える地域再生プロジェクトだ。宿泊、食事はそれぞれ異なる棟で行われるため、自ずと街を散策することになり、さながら街そのものをホテルとして堪能しているかのよう。古民家に暮らすように滞在する、新しい旅のスタイルだ。

佐原商家町ホテル NIPPONIA

「佐原商家町ホテル NIPPONIA」の矜持はこの潔い白のれんにも表れている。すなわち環境や景観をできる限りそのままに活かすサステイナブルな姿勢だ。
佐原商家町のエリア全体をホテルと見たて、4つの宿泊棟とフロント・レストラン棟、カフェラウンジ棟が点在している。
江戸末期~昭和初期に建てられた各棟には佐原(香取市)の市花である花しょうぶの名がつけられている。
地元の名士だった清宮利右衛門の邸宅を活用しているSEIGAKU棟など、宿泊棟にはそれぞれの物語が秘められている。
元は料亭だったというAOI棟は小野川沿いという絶好のロケーション。広縁から望む日本庭園が美しく、女性好みの一室。
陶製の浴槽が置かれた露店風呂があるYATA棟の1室。水回りなどは現代的に使いやすくリノベーションされている。
広いバックヤードつきで、愛犬と一緒に宿泊できるSEIGAKU棟の1室。ドッグフレンドリーな客室は3室用意されている。

NIPPONIAで佐原を味わう

首都圏で暮らす者にとっては身近な千葉県だが、実は農業産出額全国3位、海面漁業漁獲量6位と、食材の宝庫でもあったとご存知だろうか。その大地・海の恵みと、古より醸造の町として栄えてきた佐原の名産である、酒、醤油、食用油などローカルな食材をふんだんに活用しているのが「佐原商家町ホテル NIPPONIA」のレストラン「LE UN(ルアン)」だ。現在は、宿泊客のみならず、地元の人々もしばしば食事に訪れるという事実が、ここで過ごす時間の満足度を物語ってくれているだろう。

レストラン「LE UN」

シェフを務める天羽英美氏は神戸のフレンチレストランで修業後、NIPPONIAへ。発酵食品のパワーに注目した “発酵フレンチ”を提案。
レストラン「LE UN」には造り酒屋「馬場本店酒造」の穀物倉を活用。高い天井に酒樽をイメージしたライトが往時の雰囲気を残している。
「千葉県産かずさ和牛のロースト」など地元産食材がふんだんに使われているコースは3か月ごとに替わる。
小野川沿いのGEISHO棟はカフェとして営業。人気は地元名産のさつまいもを活かした「生絞りモンブラン」1200円。
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