Be Sensitve on the Road
惹かれる桐生の町 【中編】
「消滅可能性都市」と呼ばれた場所で
かつて織都と称えられ、織物産業の中心地として華やかに栄えた群馬県桐生市。しかし、ある時期を境に「消滅可能性都市」と呼ばれるようになり、一度は時を止めたように見えた。それから数年。時の流れに耐えてなお、残ったものに惹かれて移り住む人々が増え、町の息づかいが変わり始めた。彼らは、とある旗を静かに掲げ、まだ見ぬパノラマを目指して未知のトレイルを行く。今、この町で目にするものは、未来へ続く道の途上の、ささやかな佳景だ。
写真=間部百合 文=鈴木裕美