視覚鮮度の高い西伊豆はまさにハイダウェイ
走るほどに西伊豆の地形の独特さがわかってくる。入り組んだリアス式の海岸線は変化に富み、奇岩や白い絶壁があらわれ、また視界が開けると夏には海水浴場として人気のある美しいビーチが姿を見せる。各シーニックポイントで見られる光景は大きく異なるから、海沿いのドライブを楽しみ、各ポイントでは圧倒的な雄大さに感じ入る、といった時間を少しも飽きずに過ごすことができる


たとえば日本の奇岩百選に認定された「黄金崎」は岬全体が公園になっており、駿河湾や富士山をのぞむ眺望と、奇岩群が点在する荒々しい海岸線による雄大さが魅力のビューポイント。駐車場からは海岸にもアクセスでき、そこはシュノーケリングやダイビング、磯遊び、SUPなどを楽しめるフィールドになっている。

もしSUPで海上クルーズに出かけたなら、奇岩を沖から楽しめ、入り組んだ地形を思い思いに進むことができそうだ。湘南エリアに比べれば人の数は少なく、友人知人だけで海上散歩を楽しむなんてことも期待できる。まさにその様子は“ハイダウェイ”でのひととき。美しい海での格別な休日となるに違いない。



「浮島海岸」でもビーチ近くに大小さまざまな奇岩を見た。それらはかつての海底火山で、地下深くから地表を目指したマグマが通った道の痕跡だといわれているが、このような悠久の時の流れに感じ入ることができるのもこのエリアの特徴だ。ビーチには小石が敷き詰められ、それは海の中でも同様であるから、白砂のビーチほどには海水のクリアさをひと目では視認できない。そこでnicoさんがメルセデス・ベンツC-Classステーションワゴンのラゲッジルームにしのばせておいたサーフボードを手にし、沖へ向かってパドルアウトしていった。ときに潜り、再びパドリングをし、小さい湾となった海を縦横無尽に動き回り戻ってくると「透明度がすごい!」と興奮気味にひとこと。

「白砂のビーチが多い東側と違って、この旅でこれまで見てきた西伊豆のビーチの海底は石でしたが、水のクリアさはどちらも変わらずものすごいキレイ。水も暖かいし、もし波のあるエリアなら間違いなくサーファーで賑わう場所になっていたでしょうね」 コンスタントに波があり日本屈指のサーフスポットとして知られる東伊豆と違い、西伊豆は波に期待の持てないエリア。だからこそnicoさんには縁遠い場所だったのだが、それでも海そのもののクオリティには脱帽の様子。「カリフォルニアのラ・ホヤを思い起こさせますね」と、かつて遊学していたサンディエゴを思い出すほど、その土地柄に惹きつけられていた。



nico
ラジオと自然をこよなく愛し、サーフィンの技術向上と語学習得のために、アメリカ、オーストラリアに滞在。
メキシコなど各国で車中泊をしながら旅やサーフトリップをしていた。ライフスタイルはサーフカルチャーをベースにした音楽や映画、ファッション、車、旅から影響を受けている。現在、アワードや記者発表などの次世代MCとして期待されるなか、サーフィンの国内や国際大会の実況を務める。
2020東京オリンピック サーフィン競技 会場MC/表彰式司会
J-WAVE NAVIGATOR/NSA JUDGE CLASS B 取得者


